草稿 #19

 Anjelita円いテーブルの上のカップに目をやった。そのカップをはたして誰が置いていったものか考えもしなかったが、彼女は席に着いた。誘惑、彼女は無意識に認めている、ここにいることを。誘惑に従うことを考えもせずに受け入れているのだ。

Autumn is season of death

私の島

 

私の領土

 

私の家

 

私の庭

 

それらに続くものに

私は権利を有しない

私は私の姿を

知ることができない

 

眩しき太陽

暗き闇夜

それらが

いつからか

消えてなくなった

 

光は繁殖し

街中を照らし続ける

番犬のように

 

黒き者宿りし光

太陽は小さな点となって消える

人類はマイノリティに過ぎない

いつかは

消えていなくなる

 

秋は死の季節なのだから

 

私に必要なことは

死ぬことである

死ぬことがなければ

何も得ることは

できないだろう

 

死の対価として

死と等価であるものとは

何なのか

それを

見なければならない

 

秋は死の季節なのだから

 

草稿 #18

私の島、私の領土、私の家、私の庭、それらに続くものに私は権利を有しない。私は私の姿を知ることができない。眩しき太陽、暗い闇夜、それらがいつからか消えてなくなった、光は繁殖し、街中を照らし続ける。番犬のように。黒き者宿りし光、太陽は小さな点となって消える。人類はマイノリティに過ぎない。

 

神が目を覚ます。分裂していた至る所の神が目を覚ます。鳥がやってくる。神は神をもたらす。社からあふれた水は、集落を流し去る。人はいらない。多様性を取り戻す。神は神の中で時間の軸を短絡させる。私には想像力がない。妄想も一時しか現れない。世界の変容の速度に追いつくことができない。それゆえに私は世界から置いて行かれる。私はそこで朽ちてゆく。砂になる。砂漠の誕生である。熱い砂に生物は耐えられない。砂漠に人は住めない。雨を呼ぶために人々は祈る。禁忌を作り、生贄をつくり、コミュニティを強制する。古典を生成するために時間を重ねていく。人のいない空間に人が訪れた時、人は独りよがりに感動する。生成された時間に何の敬意もなく蹂躙していく。ペア、家族、集落、人は礼賛する。私は人であるがゆえに絶望する。人でなければならない時間が私を破壊してゆく。

 

草稿 #17

搾取されるものは皆、マイノリティに片足を突っ込んでいる。巨大な人類は無闇にエネルギーを消費する。巨大な鯨は私の獲物ではない。過剰なコアは多くのエラッタを吐き出す。数種類の枝は新たな方向へ力能と線ーベクトルを伸ばす。長年の孤独が産み出したものは、人間的生活の廃棄物。許されたのは一通の手紙。すべてはその手紙の内容にかかっていた。私は恥をかかなければならない。もっと多くの恥辱にまみれ、赤い肉をむき出しにして私をさらけださなければならない。もっとも多くものは昇華されている。わずかな残された時間のために、犠牲を十分に負わなければならない。私の力能はコンパイルされたコードのように羅列され、美しい。年老いた母に十全な生活を送らせてあげることができているのであろうか。やはり私は去り、兄弟との新たな生活を選んだ方が彼女にとってよいのだろうか。捨ててきたものは、抱えきれなくなったものである。十分な言葉ではなく、舌足らずの切れ切れの単語。単語の連結を発するのが精いっぱいである。

darkside of darkness

考えることを止め

服を脱ぐ

素裸で歩く

 

誰の目も気にせず

人の目で

私は剥がされていく

 

皮膚の内側にある

肉が

肉の内側にある

種子が

明らかにしていくのは

私の思想でもなく

私の感情でもなく

私の無

 

私の無を

明らかにするために

私は素裸で走る

心臓の鼓動が

私の無に

リズムを刻み始めるまで

走り続ける

 

その先にあるもの

無とは

なんなのか

見たいがために

私は

鼓動することを

自分から

投げ出したりしない

 

私が終わるまで

服を脱ぐ

 

無とは

ないことなのに

あることのように

見ることは

できないのに

服を脱ぐ

 

草稿 #16

重たい頭を抱え思考する時間は言語的になりがちである。結び合う子供の欠落の縫合は、表面を癒着させることで行われる。癒着はいびつな傷跡を残すが確実に結合を果たす。横断的に思考を時間で測るなら断絶的な生物的死によって我々は必ず途上で身を捨てられる。千切りのような裁断があきらかにするものー緩慢な思索と現実。市民権を持たない者の生活の連続性の無さー不連続な有り様、悪意無きマジョリティの残酷さに向けられるアレルギー的ショックーアナフィラキシー症状。うすら暗い部屋の中で起こりうる停電。打ち捨てられた光源なき世界。あまりにも貪欲な母。歯止めの効かなくなった購買欲。双極性的気質。

草稿 #15

 層と線ー遠くから見れば線にしか見えなくても近づけば層になる



集団を作ることによって個を支配しようとする試みは、少年期によく見かけられる。個と個では大きな違いは現れなくても、集団ー徒党を組むことで優位に立つのである。マイノリティは個である。徒党はマジョリティの一歩である。憎悪が集団になると機械が動き出す。巨大兵器となり侵食を始めるのである。