草稿 #8

求心するエネルギーは黒い穴に通じている。糸が垂れてもその糸を信じられない者もいる。しかし、死が眼前にあれば、だれもが豹変するでだろう。アウシュヴィッツ。過剰なものが世界を救うのか?(脱出するためには究めることだ)空腹に耐えながら歩き続けどもたどり着けなかった時、果たして超越できるのか。もの言わぬ子、空想しかできぬ子らは誰が救うのか?生きている世界で髪を求める。天と地を求める。不条理ゆえにルールを定める。一定の、あるところで線を引く。流れゆく中で失われた自己を取り戻す。一体となって世界を取り戻す。子らの見ていたものは何か。幻想と産まれた空想は戯れ、輪を成す。夢游するようにするように魂ー意識を解放させ、外界との融和を試みるのだ。合一。語るべき言葉のない世界へ並行して泳ぐものが、彼の孤独を埋める。そこに神が必要ないと言えば、神は存在しないことへの道となる。並行して彼とある。体温が上昇する段階で寒気がするのは、対称する己に奪われるからである。対称が己/彼なら果たして世界ー風景は鏡面構造を成しているのだろうか。有り様のない心象を果たして映像として具現化できるのか。夏の暑さが失われてくる秋の夜に、熱情も失われるのだろうか。朽ちていく家に住む者は、朽ちてゆく己の細胞とともに精神も衰えていくのだろうか。