考えることを止め
服を脱ぐ
素裸で歩く
誰の目も気にせず
人の目で
私は剥がされていく
皮膚の内側にある
肉が
肉の内側にある
種子が
明らかにしていくのは
私の思想でもなく
私の感情でもなく
私の無
私の無を
明らかにするために
私は素裸で走る
心臓の鼓動が
私の無に
リズムを刻み始めるまで
走り続ける
その先にあるもの
無とは
なんなのか
見たいがために
私は
鼓動することを
自分から
投げ出したりしない
私が終わるまで
服を脱ぐ
無とは
ないことなのに
あることのように
見ることは
できないのに
服を脱ぐ